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「昔は、大工の嫁になるには七回生まれ変われ!」状況?!No.97 岸和田市 山中真二のブログ

「昔は、大工の嫁になるには七回生まれ変われ!」と言われていました。「大工」というのは、それくらい尊い存在だったんでしょう。
No.97 岸和田市 山中真二のブログ

父ちゃん・母ちゃん家物語(奇跡の物語)No.97

工程表 H25年11月~1月

工程表 H25年11月~1月

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工程表 H26年1月~3月

工程表 H26年1月~3月

荷台のロープ締め直し

早朝、6時に新門司港で下船して、陸路、九州自動車道より、天草をめざします。

 

途中、荷台のロープの緩みがないか、確認して、休憩なしで、ひた走ります。

 

I大工さんと二人きりの車内で、天草のことや、I大工さんの徳島のことなど、いろいろ、話を聴けて、また いっそう、I大工さんや「大工さん」という職業そのものを尊敬し・憧れるようになりました。

 

I大工さんが、徳島で十代で、大工の親方の自宅に泊まり込みで「5年間就業」(丁稚奉公)に行ってた頃の話です。

安全点検中の大工さん

「大工の仕事を習う」というより、親方の私用・雑用など強いられたそうです。

 

例えば、田んぼの草取り、あるいは、田んぼの雑草を、端太角という角材にロープをくくって、それを、人力で、田んぼの中を引っ張りまわし、雑草をが出にくいようにする作業などやってたそうです。(当時、牛などにさせる作業だったそうです。)

 

それから夜、親方がスナック等遊びに出かけるときなどの、運転手をしたりしてたそうです。

 

仕事の方でも、町営住宅新築工事の時など、大工工事以前に、スコップを使って、基礎工事のための土掘削を人力でやったり、型枠工事や鉄筋工、コンクリート工事など現在の大工見習いは、おおよそ やらないようなことまで、普通にやってたそうです。

タイヤを確認

I大工さんは、その他に、納得できない理不尽なことがあったようで、

「5年の年期が明けたら、その親方のところを、即、とびだしたんや!」と話してくれました。

 

私は、「でも、I大工さん、丁稚奉公を務めあげて、そんな辛い修行させて もらったから、I大工さんは、最近の大工さんでは、手に負えない大工仕事でも、しっかりできるんですよね?!それで、俺らも助けられてるし!その時の親方にも感謝やなぁ?!」

 

I大工さんは「まーあ~なぁ!そやけど、・・・」。

安全運転で!

しかし、私は、はっきりとした違いを感じるんです。最近の建物は、ほどんどが、構造材(土台、柱、梁、桁、筋違い等、構造上主要な部分の木材)を、全て、プレカット工場で加工して、建築現場に搬入するんです。

 

大工さんは、現場で組み立てるだけなんです。それに、一般的な住宅建築での和室の化粧の柱や長押、廻り縁、たたみ寄、敷居、鴨居なども、工場で加工されてきた木材がそのまま使われます。

カンナかけする大工さん

大工さんが昔ながらに、手作業のカンナで木を削ったり、墨付け、継手、仕口の加工するこ とがほとんどないんです。

 

すると、どうなると思いますか?近年の大工さんは、墨付け、継手、仕口等の木材加工の技術を習う機会がないばかりか、木を調仕上 げで、カンナかけする必要もないので、大工さんにとって、大事なノミやカンナの刃先を気づかう必要もなくなることによって、柱や梁のどの部位に硬い節があ り、その木の癖や木目の巡目・逆目といったことも、気にすることがなくなり、結果として、「大工さんの木を観る目」が 養われなくなってしまったんです。

道具を手入れする大工さん

現実的に、若い大工さんで、新築1棟分の木材の墨付け、加工ができない大工さんがほどんどです。

 

それでよい、住宅建築の システムが出来上がってるんです。

 

しかし、一般住宅の増改築工事においては、既存住宅部と増築部の取合の木材加工など、工場ではなく、宮大工さんのよう な、建築工事現場での木材加工の技術が、必ず必要なことが多々あるんです。

 

30年前、私が建築会社の見習いの頃、当時のY大工さんに、「昔は、大工の嫁になるには七回生まれ変われ!と、言われてたんやぞっ!」と、聞いたことがあります。

 

「人生を7回分修行した女性くらい出来た人でないと、大工の嫁にはふさわしくない」という意味合いに解釈してました。

 

古の昔、「大工」というのは、それくらい尊い存在だったんでしょう。

材料加工する大工さん

確かに、建築工事の職種名称で、左官屋、屋根や、板金屋、水道屋、・・・と、いうぐあいに、「・・屋」と付きますが、「大工」さんだけには「屋」が付かないんです。

それだけでも、特別なんです。

 

ということで、この時資材運搬中の車内で、私の真横にすわってる「大工さん」は、恐れ多いくらい、尊い方だったんですね。

 

現在まで、I大工さんとは、何回か、ガチンコで喧嘩しましたが、私が生意気だったと、反省しております。

 

「I大工さん、いままで、無礼な言動の数々、申し訳ありませんでした。」

 

(平成25年11月21日の出来事その1)

 

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父ちゃん・母ちゃん家物語(奇跡の物語)

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