阪南市の台風被害で塀瓦修理!棟瓦、軒丸瓦、熨斗瓦交換と漆喰詰替
こんにちは。
やまなか工務店です。
台風で屋根や塀が壊れてお困りではありませんか。
阪南市Y様邸でも、強風で屋根瓦が飛び、塀瓦が割れる被害がありました。
やまなか工務店では、棟瓦や熨斗瓦の交換から漆喰詰め替えまで、丁寧に修理いたします。
お住いのことでお悩みのお客様は、まずはお気軽にやまなか工務店ご相談くださいね。
阪南市のY様から「台風で自宅と工場が被害を受けた」とご連絡をいただきました。
現地調査では屋根瓦の飛散、工場の小波スレートの損壊、雨樋の竪樋の脱落、塀瓦のひび割れなど広範囲の被害を確認しました。
現場調査後、後日、お見積書提出後、正式にご依頼をいただき、雨樋と工場屋根のの修理を完了しました。
続いて塀瓦の修復作業に着手しました。
塀瓦修理のため、現場に漆喰(しっくい)を搬入しました。
漆喰とは?
漆喰は瓦同士の接着や隙間の充填に使う伝統的な建築のこと。
漆喰には白色と黒色の2種類があります。
大規模な工事では経済性を考慮して黒色漆喰を選択することが多く、外部から見えにくい箇所や周囲の色調に合わせる場合にも黒色を使用します。
Y様邸では作業効率とコストバランスを考え、適材適所で漆喰を使い分けることにしました。
Y様邸は瓦屋根の修理も行う必要があるため、瓦屋根の修理に使用するための漆喰も一緒に搬入しました。
台風で破損した塀瓦を新しいものに交換するため、棟瓦(むねがわら)と平板瓦(ひらいたがわら)を現場に搬入しました。
Y様邸は、瓦屋の修理も行う必要があるため、屋根の修理用の瓦も一緒に搬入しました。
棟瓦とは?
棟瓦とは、屋根や塀の最上部(棟部分)に設置される瓦で、雨水の浸入を防ぎながら建物の美観を高める重要な役割を持っています。
棟瓦の形は、半円形や角形など様々な形状があり、建物の格式を表現する装飾的な要素でもあります。
平板瓦とは?
平板瓦とは、フラットな形状の瓦で、塀の側面部分に使用される基本的な瓦材です。
シンプルな構造ながら耐久性に優れ、日本建築の伝統的な外観を形成する重要な建材となっています。
台風被害にあった阪南市Y様邸の塀の破損した棟瓦の慎重な撤去作業
台風で割れてしまった棟瓦を交換するため、まず塀に残っている破損した棟瓦を丁寧に取り除く作業から始めます。
この工程では周囲の健全な瓦を傷つけないよう、熟練の技術と細心の注意が必要です。
無理に引き剥がすと隣接する瓦まで破損する恐れがあるため、一つひとつ慎重に取り外していきます。
棟瓦を取り外した後は、その下にある葺き土(ふきつち)を完全に除去します。
葺き土とは?
葺き土とは、瓦を固定するために使用される粘土質の土で、瓦の下に盛ることで瓦を安定させ、雨水の浸入を防ぐ伝統的な施工方法です。
葺き土は、長年の風雨で劣化した葺き土は保水性や接着力が低下しているため、新しい瓦を設置する前に完全に取り除き、作業面を清潔に整えることが耐久性のある修理につながります。
阪南市Y様邸の古い葺き土を撤去して作業面をきれいに掃除した後、新しい葺き土を丁寧に盛っていきます。
葺き土は適切な厚みと勾配を保ちながら盛ることで、瓦がしっかり固定され、雨水が適切に流れる構造を作り出します。
この土台作りが仕上がりの美しさと長期的な耐久性を左右する重要な工程です。
形を整えた葺き土の上に、新しい棟瓦を一段ずつ積み上げていきます。
瓦職人の経験と技術により、美しく強固な棟が完成します。
台風被害にあった阪南市Y様邸の反対側の塀の割れた棟瓦を撤去
台風被害にあった阪南市Y様邸の塀の反対側でも棟瓦に割れが見つかったため、同じ手順で修理を進めます。
破損している棟瓦を、周囲に影響が出ないよう注意しながら外します。
下地となる葺き土も劣化部分をすべて撤去し、きれいに清掃します。
台風の影響で、塀瓦の熨斗瓦(のしがわら)にも欠損が見つかりました。
熨斗瓦とは?
熨斗瓦とは、棟の下部や塀の装飾部分に積み重ねて使用される平たい形状の瓦です。
熨斗瓦を複数枚を重ねることで立体的な層を作り、建物に格式と重厚感を与える伝統的な意匠要素となっています。
構造的にも雨水の流れを制御する重要な役割を担っています。
欠けた熨斗瓦を新しいものに交換し、正しい位置に丁寧に積み直していきます。
これで熨斗瓦部分の修理が完了しました。
古い葺き土を撤去して清掃した後、新しい葺き土を適切な量盛っていきます。
棟の形状に合わせて丁寧に整形し、瓦の土台を作ります。
土台が整ったら、新しい棟瓦を正確な位置に積み上げ、両側の塀瓦が統一感のある美しい仕上がりになるよう施工します。
これで、塀の棟瓦の施工は完了になります。
塀瓦の端部分には冠瓦(かんむりがわら)を取り付けます。
冠瓦とは?
冠瓦とは、塀や屋根の端部、棟の最上部に設置される仕上げ用の瓦です。
雨水の浸入を防ぐ機能性と、建物全体の見栄えを整える装飾性を兼ね備えた重要な部材で、建物の完成度を高める役割を果たします。
冠瓦を設置した後は、瓦と瓦の間の隙間から雨水が浸入しないよう、漆喰を丁寧に充填します。
この防水処理により、長期間にわたって塀の内部構造を湿気から守ることができます。
冠瓦の施工が完了し、この部分の修理は無事終了しました。
塀瓦の角部分に隙間が残っていることを確認しました。
このような小さな隙間でも、長期的には雨水が浸入して内部構造を傷める原因となります。
隙間には黒色の漆喰をしっかりと充填し、雨水の浸入経路を完全に塞ぎます。
この細部への配慮が、修理後の耐久性を大きく左右します。
これで阪南市Y様邸の塀瓦修理は全て完了しました。
台風による広範囲の被害から、伝統的な工法と確かな技術により、美しく堅牢な塀が蘇りました。
お客様より「塀が元通りになって良かったです!」とのお喜びのお言葉をいただきました。
皆様のお家でも、塀のひび割れや色あせでお悩みのお客様は、やまなか工務店にご相談下さい。
次回のブログでは、雨樋交換の様子をご紹介します。
是非、次回のブログもご覧下さい。