泉南市の台風復旧工事！木造2階建ての屋根瓦交換と雨樋修理を施工
Y様邸は、2階建てのお住まいで、台風通過後から雨音が気になるとのことでした。
現場を詳しく調査したところ、集水器の下の呼び樋(よびとい)の部分と竪樋（たてどい）が外れている箇所がありました。
呼び樋とは？
雨どい同士をつなぐために使われる“連絡用の樋。
竪樋とは？
屋根から地面に向かって垂直に設置されている雨水を流す管のこと。
この重要な部分が台風の強風により外れてしまっていました。
ここが割れると雨水が適切に流れず、建物への浸水リスクが高まる危険な状態でした。
まず、外れた部分の竪樋を一度取り外し、差し込み口や金具部分にゴミや割れがないか確認します。
次に汚れやサビは落としてから取り付け直します。
必要に応じて竪樋をカットしたり継ぎ手を使って調整します。
集水器や上部の継手に竪樋を差し込み、支持金具でしっかり固定します。
這樋とは？
屋根の軒先に沿って水平に取り付けられている樋のこと。
這樋は、屋根に降った雨水を集めて縦樋に流す重要な役割を担っています。
この接続には「エルボ」という L字型の継手部品を使用します。
エルボとは？
樋の方向を変える際に使用する重要な部品。
エルボを適切に取り付けることで雨水の流れをスムーズにし、長期間安定した排水機能を維持することができます。
雨どいは、いくつかの部材を組み合わせて雨水を安全に流す仕組みになっています。
その中でも「竪樋（たてどい）」「這樋（はいどい）」「エルボ」はとても大切なつなぎ役です。
接続部分は台風などの強風に耐えられるよう、専用の固定金具を使用してしっかりと固定しています。
この修理により、屋根から流れる雨水が適切に地面まで導かれるようになり、建物への水害リスクが大幅に軽減されました。
接合部の修理は見た目以上に技術が必要で、角度や勾配を正確に調整することで、雨水の滞留を防ぎ効率的な排水を実現しています。
軒樋とは？
屋根の軒先部分に設置され、屋根面を流れる雨水を受け止めて縦樋へと導く重要な設備です。
ひび割れ部分を丁寧に清掃した後、専用の補修材を使用して防水処理を施し、再び雨水を適切に流せるよう修復しました。
この修理により、玄関周辺への雨水の垂れ落ちを防ぎ、お客様が安心して玄関を利用できるよう配慮いたしました。
足場の設置は専門の足場職人が担当し、事前に敷地の状況を詳しく調査した上で、最適な配置を決定しています。
足場があることで作業員の転落防止はもちろん、工具や材料の仮置き場確保、複数の作業員による効率的な作業が可能となり、より丁寧で確実な施工を実現できます。
お客様にも安心していただけるよう、足場の安全点検も徹底して行いました。
搬入された材料は、防水性なんばん漆喰（白色）、平瓦、棟瓦となります。
防水性なんばん漆喰とは･･･従来の漆喰に防水性を向上させた特殊な漆喰。
平瓦とは･･･一般的な屋根瓦。
棟瓦とは･･･屋根の頂上部分（棟部）に使用される特殊な形状の瓦
防水性なんばん漆喰は粉末状で搬入され現場で職人が水と混ぜ合わせて適切な硬さに調整します。
平瓦は、飛散や破損した瓦の交換用に使います。
棟瓦も破損箇所の交換用に使用します。
瓦は周囲の既存瓦との調和を考慮しながら、正確な位置に配置し、しっかりと固定します。
新しく設置した瓦の隙間には、防水性なんばん漆喰を適量充填しました。
漆喰は粉末状から熟練職人が水と混ぜ合わせて適度な硬さに練り上げ、瓦をしっかりと固定する役割と、瓦の隙間からの雨水浸入を防ぐ重要な役割を果たします。
瓦の取り外し作業は経験と技術が必要で、一つ間違えると周囲の瓦まで破損してしまう可能性があります。
今回は外から見える部分に白色の防水性なんばん漆喰を使用しました。
白色漆喰は美観を重視する箇所に使用され、お城やお寺でも採用されている伝統的な仕上げ材で、外観の美しさを保ちながら確実な防水効果を発揮します。
割れた瓦をそのままにしておくと、そこから雨水が浸入し、建物内部への深刻な被害を引き起こす可能性があります。
瓦交換後の漆喰充填では、適切な量の見極めが重要です。
漆喰は「多ければ良い」というものではなく、過度に充填すると雨水の流れを阻害し、かえって雨漏りの原因となることがあるため、豊富な経験を持つ職人が現場の状況を見極めながら最適な量を判断して施工しました。
新しい瓦と白色漆喰により、機能性と美観の両方を兼ね備えた仕上がりとなっています。
これでY様邸の工事はすべて完了となり、お客様からは「これで雨漏りの心配なく安心して生活できます。職人さんの丁寧な作業に感謝しています」との温かいお言葉をいただきました。
台風という自然災害による被害でしたが、適切な修理により以前よりも強固で美しい屋根に生まれ変わりました。
皆様のお家でも屋根のことでお困りのことがございましたらやまなか工務店に御相談下さいね。
